手水鉢の字「軍遅」
3月13日
前回の日記で問題にした手水鉢に刻まれた文字ですが、
どうやら解決しました。
漢字だけ見たら、
なんの軍が遅れてしまったのだろうかと思いますが、
「サンスクリット語を漢字に訳したものだ」という
前住の証言を受けました。
しかし、梵和辞典などめくっても手がかりは見つからず、
結局あらゆる辞書をひっくり返した前住が、
下の項目を発見しました。
『望月仏教大辞典 第一巻』より
遅軍ではなく、
「軍遅(グンヂ)」。
よく考えたら200年前のものですから、
左から読むはずはありません。
当山の手水鉢の「遅」は、
「羊」の部分が「辛」になってますが、
同じ字の異体です。
「軍遅」とは、
梵天さんのもつ水瓶ということです。
一切の万物をこの瓶に満ちさせた、
というような記述があります。
意味を知れば見え方も変わってきます。
胸の引っ掛かりがとれました。
特に連絡をくれた人はいません。
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